アイスバーグ Iceberg 1958 ドイツ Kordes
よく咲く白いバラ
新苗で迎えて2年目、まだ枝は細く、まばらに見えるが、花は次から次へと咲いた。よく咲くとは聞いていたが、本当に、絶え間なくという感じである。
一番花は他の多くのバラと同じ頃、5月上旬~半ば頃に咲いた。クロケシツブチョッキリに蕾をたくさん食われてがっかりしたものの、花付きがよく、次の蕾がすぐ上がってくるおかげで、咲きそろうときれいだった。
花柄を切るとすぐ次の蕾が上がってくるので、6月、7月、8月と、殆ど切れ間なくずっと咲いていた気がする。
7月8月の暑い時期の花は咲いても貧弱で、株が弱るので咲かせない方がよいと言われているのだが、切っても切っても次の蕾が出てくるのと、あまりの暑さに世話が行き届かなかったのでポツポツと咲いてしまったのだ。8月の末頃には、夏剪定として、花柄切りと摘蕾を丁寧にし、株の大きさも整えておいた。
耐病性など
アイスバーグに関しては、一般的には「丈夫」と言われているようだが、耐病性は強い方ではないと言われることもあり、買う前には、強いのかそうでないのかどっちなんだよと思っていた。
育ててみると、黒星病はわりと出やすい。今年も、ウドンコ病は殆ど出なかったが、黒星病は一番花の少し後から出てきた。我が家のバラの中でも、シャトードゥシュベルニーやアルテミスなど、病気が殆ど出ないバラもあることからすると、耐病性は強いというほどではないように思う。
しかし、黒星病にかかっても、症状が出ない葉もあり、葉が落ちても次の葉がすぐに出てくるので、葉が完全になくなるということはなかった。花も咲くし、新しい葉も出て、全体的にはあまり弱ることはない。病気の症状は出るが重症化しにくく回復力があるという点では、「丈夫」という表現もあたっている気がする。
結局、言われているとおりなのだが、育ててみると実感としてなるほどこういうことかと思った。病気になってもあまり弱らず成長していき、シュートの伸び方も1本だけひょろひょろ伸びるということもなく、花付きもよく、初心者でも育てやすい。清楚な花も美しく、さすが殿堂入りのバラである。
害虫に関しては、アイスバーグは、新芽にはアブラムシがつきやすく、クロケシツブチョッキリにもよく食われる。アブラムシもクロケシツブチョッキリも、とにかく捕殺を続けると少しずつ減るようだ。春先と秋口の蕾がつく頃には、クロケシツブチョッキリに要注意である。今年の9月はヨトウムシも多かったが、9月末に退治してからは被害が激減した。
秋バラ
2018年の夏の厳しい暑さと、9月の台風には、多くのバラが調子を落とした。9月末の台風24号では、多くのバラの枝が折れたり、新芽も葉も飛んで行ってなくなってしまったりした。
アイスバーグも、かなり葉を失ってしまったが、復活も早かった。残った新芽から花をつけ、10月下旬には秋の花を咲かせた。
10月から11月は気候が安定して晴れの日が増え、復調してきたバラも多く、ほっとした。秋は気温が低いので、バラにとっては過ごしやすそうだ。
秋の花は、花弁も増えて、夏とは見違えるようである。蕾はほんのりピンクを帯びてかわいらしい。