イヤープレートといえば ロイヤルコペンハーゲン

イヤープレート ロイヤルコペンハーゲン
イヤープレート ロイヤルコペンハーゲン

イヤープレートといえば、ロイヤルコペンハーゲンが有名だ。イヤープレートとは、毎年その年だけに制作される翌年の年号が入ったお皿で、クリスマスの時期に販売されることからクリスマスプレートともいう。

ロイヤルコペンハーゲンの日本のサイトでは、今年2018年11月に2019年版が発表されており、馬とウサギの絵柄に心が温まる。

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート 公式サイト

2020年12月追記:

2020年版のイヤープレートは、”CHURCH OF OUR LADY” メンフクロウがコペンハーゲンの聖母教会の鐘の音に耳を傾ける様子の絵柄。

2021年版のイヤープレートは、”WINTER IN THE GARDEN” 雪の庭の餌台に集まる小鳥たちがモチーフ。

クリスマスプレートの由来

クリスマスプレートの由来は、ロイヤルコペンハーゲンのサイトに紹介されている。

一年に一度クリスマスのときに、主人がご馳走を盛ったプレートを使用人に贈る習慣があり、使用人たちがそのプレートを壁にかけて飾ったのが始まりといわれています。 (ロイヤルコペンハーゲンジャパンの公式サイトより)

昔の木のプレートなどがあれば見てみたいが、ちょっと検索してみても見つからなかった。

ロイヤルコペンハーゲンのイヤープレートは1908年から

ロイヤルコペンハーゲンのサイトによれば、イヤー・プレートは1908年に初年度版が制作されてから今まで毎年欠かさず制作されている。二度の世界大戦中にも作られていたことを思うと、感慨深いものがある。

イヤー・プレートは毎年、生産後に型を壊してしまい、その後同じ物を作ることはできない。そのため、古いものや生産枚数が少なかった年のものは、市場に数が少なく、価格が高くなるものもある。人気の絵柄のものも、価格が高い傾向がある。

最初のものからコレクションをするとなると、レアなものは高額であるし、枚数も多いので保管場所も必要になるだろう。全部を集めるのは大変そうだ。

私は、コレクターではないが、何枚か持っている。

自分なりの節目の年や、印象に残ることがあった年でも、時間が経つにつれて「あれは何年のことだったっけ?」と記憶が薄れたり、取り違えたりすることがあるが、イヤープレートがあるとそういう思い違いはなくなる。

ロイヤルコペンハーゲンの製品は、釉薬の下に絵付けをするアンダーグレイズという手法で描かれており、手描きの味わいもある。イヤープレートも暖かみのあるデザインで、歴史的建物、クリスマスらしいシーンや動物など、多様な絵柄でありながら、プレートの大きさ、基本的なデザイン、色合いなどの統一性もある。1枚だけでも、何枚もあっても、飾っても使っても楽しいと思う。

他のブランドのイヤープレート

イヤープレートは、他の陶磁器ブランドでも作られている。

ビングオーグレンダールというデンマークのメーカーは、1895年から制作している。会社は1983年にロイヤルコペンハーゲンに吸収されたのだが、その後も生産を続けている。よく見ると、ロイヤルコペンハーゲンの公式サイトにも載っている。色合いなどは、ロイヤルコペンハーゲンのものと似ているが、もう少し素朴な雰囲気だ。2019年は薪割りの絵柄である。

マイセンも、1910年からイヤープレートを制作しているようだが、インターネットで検索してみても初期の物はあまり見たことはない。数年ごとに絵柄のテーマが変わり、大きさや形やデザインも変化がある。2016年からは世界自然遺産がテーマであり、2019年の絵柄はアメリカグランドキャニオンである。

その他のブランドはあまり古くからは制作しておらず、一時的に制作していたがやめてしまったところもある。ウェッジウッド、ヘレンド、リチャードジノリは、2019年のイヤープレートを発表している。

ウェッジウッドの2019年のイヤープレートはペールブルーのジャスパーウェア、絵柄は、狩猟と月の女神アルテミス。ヘレンドは干支の絵柄なので、2019年はイノシシ。リチャードジノリの2019年の絵柄は、オルヴィエート大聖堂。

ウェッジウッド ジャスパーウェアのイヤープレート

下の画像は、ウェッジウッドの2009年のイヤープレート。ウェッジウッドのイヤープレートは、ウェッジウッドが開発したジャスパーウェアという焼き物で、施釉されていない質感と繊細なレリーフ模様が特徴である。

以前からジャスパーウェアに興味があったのだが、実用の器としては手触りが苦手なので、飾る物ならよさそうだと思い、イヤープレートを買ってみたのだ。

イヤープレート ウェッジウッド

イヤープレート ウェッジウッド

2009年は、色はサクソンブルー、絵柄は「冬」を題材とし、左上から北風の神である「ボレアス」、右下に鍛冶の神「バルカン」(ギリシャ神話のかまどの神ヘパイストスにあたる)、左には古代ギリシャの勇者アキレスの母である海の女神「テティス」と紹介されている。

アキレスは、ギリシャとトロイアが戦ったトロイア戦争にギリシア側として出征した勇者である。

プレートの絵柄は、テティスがヘパイストスに頼んでアキレスの兜や盾を作ってもらった場面。実は、アキレスはトロイア戦争で戦死すると予言されており、母であるテティスは、赤ん坊のアキレスを不死になる水につけたり、戦争に行かせないように娘の振りをさせたりしてきたのだが、できあがった武具を前に息子の死が近いと感じて悲しんでいるように見える。

ウェッジウッドのイヤープレートは、コレクションのアイテムとしては一般受けしないように思うが、好きで持っている分にはいいだろう。

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