ヤングリシダス 2018年春の花

ヤングリシダス 2018年5月7日
ヤングリシダス 2018年5月7日

ヤングリシダス Young Rycidas 2008年 イギリス David Austin

イングリッシュローズの中では独特の色合い

ヤングリシダスは、花の中心部は赤、外側は深いマジェンタピンクのやや大きめの中輪花である。花付きも花持ちも香りもよく、庭の中でも目立つバラの一つである。

カップ咲き・ロゼット咲きで、咲き進むと終わり頃には花弁が反り返ってくるが、咲き始めから咲き終わりまで見応えがある。

順調に成長

2017年6月に、コマツガーデンの実店舗ロサヴェールで大苗を購入。庭の西側の道路に面したフェンス沿いに地植えした。日照は比較的よい場所で、根付いてから順調にシュートが出てきた。葉もよく繁り、1年目から何度か咲いた花は初めの頃から見事な中輪花で嬉しい驚きだった。

耐病性は黒星病、うどん粉病とも中程度以上に強いと紹介されているとおり、2017年8月から10月の長雨にもあまり葉を落とさずに耐えてくれたバラの一つである。

支柱が必要かも

枝が柔らかい割には花が重く、開花期には放っておくと枝が倒れやすい。我が家では「ローズスタイリスト」というスティックを何本か使って支えている。

下の写真は倒れている花。隣に植えたキク科の宿根草タナセタム・ジャックポットは開花待ち。

ヤングリシダス 2018年5月7日

ヤングリシダス 2018年5月7日

コンパクトなブッシュ状に仕立てるイメージで、冬剪定の際、1/3~1/2程度にしておいたが、既に昨年と同程度に伸びている。一番花の後も伸びるので、花柄はやや深めに切ろうかと思っている。

枝はしなやかで細めであるものの伸び方につるっぽさはない。シュートを伸ばすとしても、オベリスクなどで枝を支えてブッシュとして仕立てるバラだと思う。

枝が倒れなければさらによいのだが、独特の色合いや香りが素晴らしく、お気に入りのバラの一つである。

気になっていた点は

昨年、山梨県の富士川クラフトパークのバラ園を訪れた際のことである。他の品種のバラの札が立てられたエリアには5から多くて10株くらいは植えられており花を咲かせているのに、ヤングリシダスの札が立てられたエリアには1株あったかどうか、という状況であった。スペースはあったので、何らかの理由で植えなくなったように見えた。

既に候補として考えていたバラであり、ひょっとすると生育に問題が? などと不安になったものである。富士川クラフトパークは晴れると日差しが強いので、ひょっとしたら日差しに弱いのか? とも考えた。

長野県上田市にある信州国際音楽村のバラ園で見たときは問題なさそうであり、特に弱い品種という情報はなかったので結局は迎えることにし、1年目は夏から秋まで特に問題なく成長したが、今も少し気になっている。

富士川クラフトパークのバラ園でヤングリシダスが殆ど消えていた理由として現時点で一つ思いつくのは、ヤングリシダスを何株も並べて植えて、開花期に花のついた枝がたくさん倒れてしまうと大変かもしれないということである。つるバラでないのに自立しにくい品種は、株が多いと管理が大変だろう。

他のバラ園、特に大阪泉南にあるデビッド・オースチンのイングリッシュローズガーデンにはまだ行く機会がないが、どのように植えられているのか知りたいところである。

他のバラとの調和

ヤングリシダスの周囲には、ウィリアム・モリス、オデュッセイア、ヘレンを植えてある。この順で、植えるバラを選び、これらの花色と合うバラをとさんざん考えて選んだのが、ヤングリシダスだ。

下の写真の赤いバラはオデュッセイア、その左右にヤングリシダス、右奥のぼんやりしたピンクはヘレン。

ヤングリシダス 2018年5月7日

ヤングリシダス 2018年5月7日

色遣いを減らして統一感のある景観とする考え方ももちろんあると思う。個人的にはいろいろな色のバラがあるのは、とても楽しく、飽きることなく眺めている。

名前はジョン・ミルトンの詩から

ヤング リシダスの名は、「失楽園」で有名な17世紀イギリスの詩人ジョン・ミルトンの、友人の死を悼んだ詩にちなんでいる。

ヤングリシダス 2018年秋の様子はこちら

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