ジャクリーヌ デュ プレ Jacqueline du Pre 1988年 イギリス Harkness
ジャクリーヌ・デュプレは、今年2019年も他のバラよりも早めに4月21日からポツポツと開き始め、ゴールデン・ウィーク明けにはほぼ咲きそろったように見える。蕾はまだあるのでもうしばらく見頃が続きそうだ。
昨年2018年は4月19日から咲き、4月末にはもう一斉開花に近い状態になっていたが、今年は、咲き始めの時期はさほど変わらないもの咲き進むのは昨年よりも遅い。春の気温が低めだったせいか、一度には咲かず、花持ちも少しよいようだ。
そういえば、今年は、桜も、開花から散るまでかなり長い間花を楽しめた。年によって随分違うものだ。
一回り大きくなった
ジャクリーヌ・デュプレは2017年5月に購入し、3年目の今年はまた一回り大きく成長し、花も増えた。
壁際に誘引してあるため、手前に植えてあるユーカリや、アーチのバラの陰になっている部分が多い。
まあ、少し陰でも西日がまともに当たるよりはよいのかもしれない。また、花がなく暑さで弱る夏場は少し見ばえが悪いので、丸見えでなくてよかったかもしれない。
赤いシベが魅力的
ジャクリーヌ・デュプレといえば、「赤いシベ」が特徴である。花弁の少ないバラだが、この赤いシベによって、非常に魅力的な存在となっている。アイスバーグも花弁は少なめだが、シベが黄色いのでまた全然異なる趣である。
蕾はほんのりピンク色だが、開いた花弁はほぼ白い。シベが赤いので、たくさん咲くと何となくピンクがかって見え、清楚な中に華やかさのある雰囲気が気に入っている。
香りも素晴らしい
香りはムスク系の中香と紹介されており、あまり感じないという人もいたりして、殆ど期待していなかったのだが、咲くと少し離れた辺りに非常によい香りが漂う。花が少なくても感じるが、個々の花に近づいても逆に香りを感じにくくなるのが不思議である。しかし、他のバラが咲いていないときにも香っていたので、ジャクリーヌ・デュプレの香りとしか考えられない。
この香りがムスク系なのかどうか、正直のところよく分からないのだが、甘いだけでもなく、心地よい香りである。わが家のバラの中では他に似ている香りはないようだ。
耐病性など
冬の天候が比較的よく、雪も降らなかったせいか、1月2月はどのバラも芽吹きが2018年より早く、「これは開花も早いかも」と思っていた。しかし、3月から4月にかけて気温の低い日が意外と多かったせいか、成長はゆっくりで開花時期も遅めである。どのバラも成長して、枝が伸び花芽も多かったので、開花時期が遅いのはそのせいもあるかもしれないが。
ジャクリーヌ・デュプレは、他のバラよりは春先の芽の動きもやや鈍かった。葉や花芽が増えたのは4月になってようやくという感じだったが、そこから開花までは早いのは、やはり花弁が少ないからだろう。葉も大きくなり、花付きも悪くないように見える。
トゲは多いが枝はしなやかで長く伸び、我が家のバラの中では誘引はしやすい方だ。
耐病性は中程度とされている。薬剤散布はしているが、昨年2018年は、春の開花後から黒星病が出て葉が落ち、残っている葉も元気がなさそうだった。5月から8月まで気温が高い日が多かったので、どのバラにも厳しかったが、ジャクリーヌ・デュプレも弱り気味で動きがない時期もあり、「大丈夫かな」と気になったこともあった。秋に気温が下がってからは持ち直し、数は少なかったが秋の花も咲いた。1年目、2年目とも本数は多くないがシュートも出てよく伸び、樹勢は弱くないようで着実に成長している。
以前は丸弁高芯咲きのバラがきれいだと思っていたので、ジャクリーヌ・デュプレを植えたイメージが描けなかったり、耐病性や育てやすさも気になったりと、実は買う前は随分迷ったのだが、迎えてみると見た目も香りも好みで、植えてよかったなあと思っている。
今年は、気候のせいか、薬剤散布が効いているのか、今のところ調子がよさそうなので、このままいってほしい。