オデュッセイア 2018年春の開花

オデュッセイア Odyssiea 2013年 日本 木村卓功

深い赤が魅力的なバラ

最初の開花は5月1日頃。気がついたら咲いていた。蕾はかなり黒っぽいが開くと、紫がかった深い赤色が美しい。波打つ花弁が特徴的で、咲き始めから、咲き終わりまで形を保っている。

暑い時期には紫色が薄れ赤味が強くなり、色の変化も楽しめる。

花径は8㎝程度とあるが、若干小さめの印象である。花付きは比較的よく、房咲きで次々に開花する。

フェンス際のアクセント

昨年2017年5月にバラの家実店舗で購入、すぐに地植えした。植栽場所は、庭の西側、道路に面したフェンス沿いの植え込みである。近くには同じロサオリエンティスのヘレンのほか、イングリッシュローズのウィリアムモリス、シャリファアスマ、ヤングリシダスも植えてある。明るいピンク、アプリコットピンク、赤紫といった様々な色合いを、オデュッセイアの深い赤が引き締めている。

購入した大苗には蕾がたくさんついていたが、残念ながら環境の変化や水切れのため、春は殆どの蕾が落ちてしまった。その後も株を成長させるのを優先したので、今年の開花が楽しみであった。

上に伸びるタイプ

株には勢いがあり、根付いた頃から太いべーサルシュートが伸び初め、みるみるうちに1m以上になった。半つるバラとして仕立てるつもりで、シュートはとりあえずまっすぐ伸ばしていたのだが、後で曲げられそうにもないような太い剛直なシュートだったので、くせ付けのため秋頃から少し横に倒して麻紐で引っ張っておいた。

今年2月に誘引したときには、苦労しながらも何とか太い枝をある程度寝かせることができた。本来、シュートが上に伸びるタイプなので、低めのフェンスに沿わせるのは無理があるかもしれない(汗)。素直に直立させてオベリスクなどに仕立てても、華やかでよいと思う。

オデュッセイア 2017年国際バラとガーデニングショー

黒星病に強い

耐病性は中程度以上で、特に黒星病に強いとされているようだが、昨年8月~10月の長雨にも耐え、病害虫の被害は少なく、これまでのところ比較的順調に育っている。

近くのヤングリシダスとウィリアムモリスが旺盛に繁っているため、今のところ若干陰になりがちだ。しかし、基本的にはお昼前以降日没までは日照がある場所なので、ウィリアムモリスの枝を少し整理して、オデュッセイアの日当たりをよくすると、花も少し大きくなるかもしれない。

香りのよいバラとされているが、今のところ、それほど強い香りは感じない。

名前の由来は

トロイア戦争きっての知将として名高いオデュッセウスを主人公とした、ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」にちなんでいる。

花の色も形も香りや耐病性のよさも名前も全部含めて、是非欲しいと思っていたバラなので、今後も楽しみである

オデュッセイア 2018年秋冬の様子はこちら

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