ムンステッドウッド 2018年春の花

ムンステッドウッド Munstead Wood 2007 イギリス David Austin

深いクリムゾンレッド

ムンステッドウッドの一番花。カップ咲き、深いクリムゾンレッドの美しい花である。

2018年は5月4日頃咲き初めた。まだ株が充実しておらず花が少なめだが、開ききるまでがやや長く、花持ちも比較的よいので5月17日時点でまだ開花中である。我が家のバラの中では、咲き初めがやや遅い方である。植栽場所の日照があまりよくないので、そのせいもあるかもしれない。

写真ではテスオブザダーバヴィルズと少し似て見えるが、テスよりも青みがある濃い色で、実際にはそれほど似ていない。

素晴らしい香

ムンステッドウッドは、フルーツの混じったダマスク香のバラである。何系の香りかというのが、まだ判別できないのだが、ダマスク香はいわゆる代表的な「バラの香り」のようだ。ムンステッドウッドの香りは、そばを通るだけで感じるほど強いのだがしつこくも甘ったるくもなく、とても好きな香りである。

濃い赤系のバラを選ぶにあたって、かなり迷った。他の候補は、真夜(2010年 日本 河合伸志)、フランシス・デュブリュイ、同じイングリッシュローズのフォールスタッフなど。耐病性の強さや伸び方、香りなども考慮して、ムンステッドウッドを選んだのだが、今のところ満足している。

購入後の2017年6月初めに訪れた富士川クラフトパークのバラ園で、同じイングリッシュローズのダーシー・バッセルを見たら、ムンステッドウッドと非常に似ていた。花付きや茂り方はダーシー・バッセルもなかなかよいと思うが、多分ムンステッドウッドの方が香りはよさそうだ。

植栽場所はやや日照がよくないが

2017年1月に、コマツガーデン・オンラインショップで大苗を購入。すぐに玄関近くの植え込み、オリーブの木(ホジブランコ(オヒブランカ))を挟んでシャリファアスマの反対側に地植えした。

目隠しのコンクリート壁のそばで、庭の中では日照は悪い方の場所である。ムンステッドウッドは、耐陰性が特に強いという情報はなかったが、耐病性があり樹勢も強いとされていたので、多分しぶとく育ってくれると思う。もう少し分枝してたくさん咲いてくれるとよいが、今のところ大きな問題はない。

昨年は一番花の後のベーサルシュートが立派で成長も早く、うっかりピンチせずにいる間に房状の蕾が大きくなってしまった。こうなったら咲かせる方がよいかと咲かせてみたら、花も立派できれいだったが、樹形はいびつになってしまった。ちょっと失敗である。今年は一番花の後よく注意して、強いシュートも早めに処理したい。

2017年8月~10月の長雨では少し黒星病が出て、今年の春はうどん粉病も少し出ている。日照がやや不十分であるのと、コンクリート塀の近くで蒸れることがあるせいだと思うが、あまり悪化しないのでやはり耐病性は強い方なのだろう。

玄関を出入りするたびに、美しい花を目にし素晴らしい香りを感じるのは幸せである。

名前の由来は

1932年に亡くなったイギリスの園芸家・工芸家ガートルード・ジェキル(ジーキル)の自邸(建物と庭園)ムンステッドウッドにちなむ。サリー州にあるその庭園は、予約すれば見学できる。(庭園の公式サイト:http://www.munsteadwood.org.uk/

イングリッシュローズには、ガートルードジェキルの名がつけられたバラもある。

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