映画 天使にラブソングを

クリスマスツリーの飾り
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映画「ロング・ウォーク・ホーム」でオデッサ役を演じていた、ウーピー・ゴールドバーグ。ウーピー・ゴールドバーグといえば、映画「天使にラブソングを」が思い浮かぶ。

天使にラブソングを 原題 Sister Act 1992年 アメリカ

1990年製作の「ロング・ウォーク・ホーム」のオデッサ役を見たときは、先に見ていた「天使にラブソングを」とのギャップに驚いたものだ。おかげで、「ロング・ウォーク・ホーム」もどこかにコメディの要素が入るのかなと頭のどこかで感じながら見てしまったが、最後まで真面目な映画だった。役のイメージというのは強烈なものだ。

ウーピー・ゴールドバーグは、1990年製作の「ゴースト ニューヨークの幻」の霊媒役でアカデミー助演女優賞を受けており、実力も十分評価されていたところ、この「天使にラブソングを」で人気が高まったといえるだろう。

天使にラブソングを あらすじ

ネバダ州のクラブの歌手デロリスは、マフィアのボス、ヴィンスの愛人だが、ヴィンスが裏切り者を始末する現場を目撃したため、命を狙われる立場となる。警察に保護されたデロリスは、裁判で証言するまでの間、聖キャサリン修道院に身分を偽って隠れることになる。デロリスは修道女としての生活にうんざりするが、事情を知るのは院長だけであり、他の修道女の前ではそれらしく振る舞わなければならない。聖歌隊の指揮を任されたデロリスは、最初はいやいやながらであったが、熱意をもって指導するようになり、聖歌隊を鍛え上げ、修道女たちとも意気投合していく。

感想

やる気もなく上手くもなかった聖歌隊が、見違えるように素晴らしいパフォーマンスをするようになるという、いわば王道のストーリーだが、楽しい映画である。新しい指導者によって歌や何かが上達するとか、沈滞していた組織やチームなどが活躍するようになるといったストーリーは、ベタだとは思うが、嫌いではない。

気楽に明るい映画が見たいときにはぴったりだと思う。

若い頃は、歌や演奏が指導者によってそんなに変わるものかな、と絵空事っぽく感じていた部分もあったが、考えてみれば、指導者は結構重要である。スポーツやバレエや音楽など、本人の才能ももちろんだが、指導者や教育機関によっても成績が違ってくることも多い。学校の合唱やブラスバンドでも、指導者が変わるとそれまでよかった成績が落ちたり、逆に入賞するようになったりというのは、珍しいことではないようだ。

デロリス(Deloris)は、スペイン語系の女性名ドロレス(Dolores)由来の名前である。悲しみとか苦痛といった意味で、「悲しみの聖母」という聖母マリアの称号に由来するらしい。

「天使にラブソングを」が大ヒットしたので、続編も製作された。

天使にラブソングを2 原題 Sister Act2:Back in the Habit 1993年 アメリカ

天使にラブソングを 2 あらすじ

ラスベガスにいるデロリスは、聖キャサリン修道院の修道女たちから、社会奉仕先の聖フランシス高校の生徒たちの素行に悩んでいる話を聞く。院長からも助けを求められたデロリスは、自分の母校でもあることから、一肌脱いで音楽の指導をすることに。一筋縄ではいかない生徒たちに、デロリスも手を焼くが、近く学校が閉鎖されると聞き、何とかしようと聖歌隊を結成、その指導に本腰を入れて取り組むようになる。生徒たちも学校の閉鎖は避けたいと協力的になるが、依然として反抗的な一人の生徒リタ。歌手になりたいリタだが、母親からの反対でほぼあきらめており、聖歌隊の活動に素直に参加できずにいるのだ。そのことを知ったデロリスは、うまくリタに働きかけ、リタも聖歌隊の活動に加わるようになる。ついに、聖歌隊のコンクールに出場した生徒たち。参加校のレベルの高さに圧倒されるが、デロリスに励まされ、自分たちらしく歌うことに集中する。その結果は、・・・

感想

舞台を高校に移し、熱血学園ものの要素も加わった2作目も楽しいストーリーである。私は一作目の方が好きだが、日本では2作目の人気が高いようだ。

デロリス自身も品行方正とはいえないが、荒れた母校とやる気のない教師や生徒たちを前に、これではいかんと奮闘する。そのうちに、デロリスのエネルギーと、修道女たちの善意や熱意が生徒たちにも伝わっていく。これまたベタなストーリーだが、気楽に楽しめる。

最近、ディズニーが「天使にラブソングを 3」を企画しているという記事を見た。ディズニーの製作だと雰囲気も違ってきそうだが、どんな映画になるだろうか。

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