タコさんウィンナーの足の数

タコさんウィンナー

小学生の息子の弁当を作るとき、手抜きだとタコさんウィンナー、余力があるときは鶏のから揚げやミニハンバーグ、豚の生姜焼きなどがわりと定番である。それに、卵焼きや野菜類が加わる。

タコだから足は8本?

以前は、「タコだから足は8本」という思い込みで、足が8本になるように切り込みを入れていた。急いでいるときや小さいウィンナーだと、細い足や短い足などができてしまったりして、今日の足は7本半だなあということもあった。

8本足をやめたきっかけは、外で食事をしたときに、息子の料理についていたタコさんウィンナーが6本足だったことだ。

ぼんやり眺めていて、足が少ないような気がして、数えてみて6本だったときの、「べつに8本である必要はなかったんだ!」という気づきは、ちょっとした目からウロコ体験だった。

何をおおげさなと思われそうだが、思い込みというのはそういうものである。

その後はタコさんウィンナーを作るたびに、

「以前は8本と思い込んでいたなあ」

と何となくニヤニヤしてしまう。

ついでなので、インターネットでタコさんウィンナーを検索してみた。

8本足も6本足もあるが、きれいに作りやすいとして6本をすすめる声もそこそこある。8本足をきれいに作るコツを紹介する記事もある。人それぞれである。

先日の息子の弁当のタコさんウィンナーは4本足である。あらびきソーセージなうえ、ペティナイフの切れが悪く、細く切りにくいのだ。

赤くもないしウィンナーが長めなのでそれほどかわいくならないが、息子は、気にならないのか「赤いのがいい」とか「足が4本のタコさんはヤダ」とか言わない。お弁当箱でごはんを食べるというだけで楽しいらしく、何でも喜んでくれるのがかわいいなあと思う。

ウィンナーってなに

ウィンナーといえば、息子はいろいろなことを質問してくるのだが、「ウィンナーってなに? どうしてウィンナーっていうの?」と聞かれたりもする。

そうすると、ウィンナーというのはウィーン風という意味であること、ウィーンというのはオーストリアの都市であること、小さめのソーセージをウィンナーと呼ぶことがあること、本来はウィンナーソーセージのことであること、などを一通り説明する。

息子がどこまで理解しているかは不明である。我ながら細かいとも思う。途中で、「風(ふう)ってなに?」とか聞かれると、説明に困ったりもする。説明に窮して、「それっぽいってこと」などと言ってみると、結構納得されたりする。知識を増やすのは大変である。

ウィンナー=ソーセージのことだと思っていると、「ウィンナーコーヒー」とか、「ウィンナーワルツ」という言葉を聞いたときに、「なんでウィンナーなの?」という気分になるかもしれない。しかも、ウィーンではコーヒーにホイップクリームを浮かべる飲み方はあるが、「ウィンナーコーヒー」と言っても通じないらしい。

お弁当のごはん

またまた話が変わるが、子供の弁当に入れるごはんは、小さめの俵型のおむすびにしている。冷めたごはんはほぐれにくいので、この方が食べやすいかと思ってのことだ。また、三角おむすびでは弁当箱にうまくおさまらないので、俵型である。

俵型おむすびは、百均で買った型で作っている。型にご飯を詰めて、型のふたをし、ふたを外してとり出すとできるので、たいした手間ではない。こういうのもあってもいいかなと買ってみただけだが、便利で役立っている。

そういえば、最近は買う機会があまりないが、駅弁を買ったときに、ごはんに俵型の跡をつけてあることがあった。飾りのつもりかと思っていたが、小さめの箱にごはんもおかずもぎゅうぎゅうに詰められていると、箸が入りにくいことがあるので、あの俵型の跡もほぐしやすいようにということかもしれないと思った。

タコさんウィンナーの足の数も、冷めたごはんの食べづらさも、自分ではこれまでまったく気になっていなかったことである。

自分だけでは気づかないことというのは、いろいろあるものだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする