今年の暑さでは、週末に不在にするだけでも水切れが心配なので、自動で水をやれる道具を導入してみることにした。
水やり当番 Mサイズ
「水やり当番」(マルハチ産業(株))は、サイフォンの原理と毛細管現象により、鉢植えなどの植物に給水する道具である。インターネットサイトで購入。販売サイトやセットの個数や送料にもよるが、Mサイズで1個200円~300円程度(2018年8月時点)。
MサイズもLサイズも給水チューブの長さは約80㎝であり、本体部分の大きさが違う。
サイズは少し迷ったが、結果としては、10号鉢の高さ80㎝程度のバラ、シャトードゥシュベルニーも、それより大きめの鉢のオリーブも、水やり当番Mサイズと大きめのバケツの水で夏の暑い時期に6日間は給水できていた。少し黄色い葉があるのは、その前に水切れになったときに弱ったところ。
水やり当番を使う前に チューブ(管)のクセとり
水やり当番は、購入時にはチューブ(管)が本体に巻かれており、包装から出してほどいてもぐねぐねに曲がったままである。
使い始める前に、このチューブ(管)のクセをとっておくことをオススメする。説明書にもクセの取り方が記載されている。
ちょっと面倒なので、クセをとらずに試しにそのまま使おうとしてみたところ、ペットボトルの口からチューブ(管)が入りにくいし、ほかの容器でもチューブ(管)がうまくしずまなかったり、端が容器の水面から出そうになったり、チューブ(管)の水の通りが悪くなったりして使いづらかった。
説明書どおりにお湯につけるとクセがとれてびっくりするほど伸びた。もちろん実際に長さが変わったわけではないが、10本のくるくるもじゃもじゃがダラーンと伸びた。
やり方は、大きめの容器(ボウル、タライ、バケツなど)にお湯を入れてつけるだけである。お湯の温度は「適温で」とされており何度が適温かわからないが、わかした湯をボウルに移してつけたところ、特に問題はなかった。なべで湯をわかしてそのままつける場合は、念のため少し冷ましてからの方がよいかもしれない。
チューブ(管)のクセをとってからだと、ペットボトルにも入れやすいし、どの容器でも底の方まですんなりチューブ(管)が伸びて、ぐっと使いやすくなる。
インターネットで評判や使い方のコツなどを見た感じでは、このチューブ(管)のクセとりをしている人は少数派のようだが、チューブ(管)のクセはとっておくのがオススメである。
水やり当番の使い方
水やり当番の使い方は、附属の説明書にも書かれているとおり、まず、ペットボトルなどの容器に水を入れて、チューブ(管)の先を容器の底までたらす。次に素焼きの本体部分に水を入れてキャップをし、本体の素焼き部分を鉢の土に深く差す。
注意点は大きく2つ。
- チューブ(管)の途中に空気が入らないこと、本体に水を入れてキャップで密閉すること。
- 容器の水面と鉢の土の面の高さの調整。
チューブ(管)と本体のキャップとの密閉性については、製品に多少ばらつきがあるようだ。下の画像の矢印の部分、チューブ(管)が通っているキャップの穴が大きくて密閉性が悪いものがあるのだ。できれば、ホームセンターなどに売っているシリコンシーラーをキャップの穴の周りに塗るなどして密閉性をよくしておくとよいだろう。
高さの調整については、容器の水の面の方が鉢の土の面よりも高いと水の出が多く、水面の方が低いと水の出が少なくなる。水の出が多いと容器の水がすぐになくなってしまう。鉢の大きさなどにもよるが、レンガや板やプランターの台などで水面と鉢の高さを調整して水の出方を確認しておく必要がある。2リットルのペットボトルだと、最初は水面が高めになりやすいのと、風などで倒れる危険があるので、我が家ではバケツを使用した。ゴミや虫が入るのがいやな場合は、ふた付きのバケツや容器の方がよいかもしれない。
本格使用の前に2、3日使ってみたところ、水が出ないという問題はなく、水の減り具合も分かった。
10号鉢のバラ、シャトードゥシュベルニーと、オリーブには、それぞれ大きめのバケツを、7~8号鉢のバラ数本とアサガオには普通のバケツをいくつか用意して本格使用したところでは、6日間はどれも問題なく水がやれていた。風が強い日もあるので、水が減ったときに飛ばないように、ペットボトルではなくバケツに水を入れて、重しに石を入れておいた。
なお、夏場に1週間もたつと容器の水が腐ってきたりボウフラが発生したりするので、日常的に使う場合でも数日おきに水を替えた方がよいと思った。