ニコリのパズル 浮き出し迷路 PICTO MAZES

砂時計いろいろ
砂時計いろいろ

1990年代にパズル雑誌「パズル通信ニコリ」(発行 ニコリ株式会社)を知り、以来、たまにニコリのパズル本を買っている。クロスワードや、点つなぎなどよく知られたパズルのほか、オリジナルパズル、新しいパズルなども掲載されている。「パズル通信ニコリ」は、知った頃は年4回の季刊誌で、その後、隔月刊、月刊と変遷があったが、1999年から再び年4回の季刊誌に落ち着いている。

ニコリのパズルが好き

ニコリのパズルは易しいものから難しいものまであるが、個人的には、どことなく「美しさ」を感じるものが多い。「美しさ」という表現があっているのかはわからないが、たとえば、「数独」というパズルの問題で最初から表示されている数字は、点対称か線対称に配置されている。同じパズルは他社のパズル本では「ナンバープレイス」と呼ばれ、こちらも点対称のものが多いが、ニコリの方が徹底していると思う。パズルとしては数字の配置が美しい必要は特にないので、ニコリの美意識なのだろう。見た目だけではなく、「ここに気づけばすっきり解ける」という、解き味にも気持ちのよさがあるパズルが多いのもニコリらしさのように思う。

雑誌の「パズル通信ニコリ」は、パズル以外の、世界のパズルやゲームなどに関する記事もなかなかマニアックだったりして面白い。登場する動物のキャラクターもかわいい。誌名の「ニコリ」はアイルランドの競走馬の名からとったものだが、馬のキャラクターの名も「ニコリ」である。「パズル通信ニコリ 1996年1・2月号(58号)」に、ニコリを創刊した鍛冶真起氏が、引退した競走馬「ニコリ」に会いにウルグアイまで行った話が載っている。相手は馬なので、はるばる行って会っても話ができるわけでもなく、なでてきただけなのだが、読んだ私も感慨深かったのを覚えている。

「パズル通信ニコリ」を1冊買うと、なかなか解きで・読みでがあって、次の号が出るまでにはやりつくせない。というか、学生の頃の夏休みなどには何日間もパズルばかりやっていたこともあるのだが、今それをやると生活に支障をきたすので、旅行中の飛行機の待ち時間など、ほかにあまりやることがないようなときにやるようにしている。

忙しかったときは何年もパズル本を買わなかった時期もあるので、久しぶりに「パズル通信ニコリ」を買ったときには知らないパズルが多くてちょっとがっかりしたこともある。個人的には、「カックロ」「スリザーリンク」「ぬりかべ」など初期からのパズルが好きだが、新しいパズルも新鮮ではある。いろいろなパズルがやりたいときは「パズル通信ニコリ」、このパズルがひたすらやりたいというときは、そのパズルだけの「とことんスリザーリンク」、「激辛数独」などを買う。

ニコリのパズル

ニコリのパズル

子供もパズル好き

私や夫が数独やカックロやスリザーリンクをやっているのを見て、幼かった子供も興味を持ったが、最初の頃はさすがに自分ではできずに、「一緒にやろー」と言ってきた。一緒にといっても、殆ど全部教えてやっていたのだが、そのうち段々自力でスリザーリンクを解けるようになってきて、しかも意外と速いのを見ると、成長を感じる。

まだあまり解いていない「パズル通信ニコリ」をどこかから引っ張り出してきて、あれこれやってみたりもしている。ところが、点つなぎや浮き出しメイロは既に解いてあることも多く、「点つなぎもっとやりたーい」、「メイロもっとやりたーい」となってしまった。

点つなぎと浮き出しメイロ

点つなぎも浮き出し迷路も、無料でダウンロードできるサイトもあるものの、簡単なものが多かったり(点つなぎ)、数が少なかったり(浮き出し迷路)で、ものたりない。

かといって、点つなぎと浮き出しメイロをたくさんやるために「パズル通信ニコリ」を何冊も買うのもちょっともったいない気がして、「点つなぎ」本、「浮き出しメイロ」本がないか探してみた。

すると、「ニコリ別冊 ザ・点つなぎ」の方は5まであり、どれも今でも買うことができる。早速1冊目を買ってみた。ニコリらしい、点を見ただけでは何の絵か分からないが、できあがりの絵もよくできているもので、子供も楽しそうにやっていた。

しかし、浮き出しメイロの方は、2003年10月に「ニコリ別冊 あいうえおめいろ」というのが発売されていたようだが、重版も再版もされていない。では他社のものでもと思ったが、それも「取り扱いなし」ばかりである。ないとなるとあきらめが悪く、しつこく探していると、昨年2018年にアメリカで「PICTO MAZES」というニコリの浮き出しメイロ本(作者:湯沢一之氏)が出版されていたのを知った。「あいうえおめいろ」の再収録版らしい。日本の販売サイトでも買うことができたので、よかった。

「PICTO MAZES」   WORKMAN PUBLISHING NEW YORK 2018

届いた本は、外国でよく見るざらざらした紙にインクのにおいの強い製本ではなく、きれいなカラー刷りで紙もしっかりしていた。子供がやりたいというので探しだして買ったのだが、何だかもったいない気がしてきた。

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