2019年の剪定誘引作業も一段落した。そこで、気がかりだった絶不調のラプティットポワールを素焼きの鉢からスリット鉢に植え替え、また、フレンチレースを鉢上げして代わりにボレロを地植えすることにした。
ラプティットポワール 癌腫発見
素焼きの鉢は自然な雰囲気で好きなのだが、これまで素焼きの鉢に植えたバラはあまり元気がなく、植え替えのときに鉢から抜いてみると、根が鉢の下の方でぐるぐる巻いてしまい根づまりしている(サークリング現象)ことが多い。スリット鉢ではそうはならないので、ラプティットポワールもスリット鉢に植え替えてみようか、と昨年から夫と話していた。また、不調だったスピリットオブフリーダムが癌腫だったということもあり、ラプティットポワールも怪しいので根鉢を崩してみることにしていた。
夫が鉢からラプティットポワールを外して、土を落としてみると。枝と根の境目あたりに大きなこぶが。あまりに調子が悪いので、予想はしていたけれども。
水で土を落としてみると、やはり根頭癌腫病である。
こぶを取ろうとすると、一部は簡単に取れたが、根本に食い込んでいる部分が残ってしまう。癌腫を取り切るようにすると根が全部なくなってしまうし、全体の状態もよくないので、残念だが株ごと廃棄することにした。
フレンチレース お前もか
フレンチレースは、鉢でコンパクトに育ててもよさそうな気がしたので、鉢上げすることにした。
掘り上げて、これも土を落としてみると。
気になるこぶを発見。えー、これも癌腫? 大きさは1㎝くらい。
フレンチレースは、生育旺盛でもなかったもののそこまで不調とは感じていなかったので、ちょっとびっくり。
廃棄するか鉢で管理するか迷ったが、とりあえず、こぶのある根を根元から切ってみた。すると、2本ほど根を切っただけで、多いように見えていたこぶがなくなったので、鉢植えで様子をみることにした。
フレンチレースは秋の花もきれいだったし、新芽もついているので、何とかなってくれると嬉しい。
フレンチレースを植えてあった場所は、土を掘って、次亜塩素酸水で消毒し、予定どおりボレロを植えてしまった。本当はあまりよくないらしいが、場所が無限にあるわけでもないので仕方がない。
それにしても、こうなると、ほかのあまり元気のないバラも気になってくる。掘り返してみることにした。
シャリファアスマ 涙のお別れ
シャリファアスマもなかなか調子が出ず気になっていたので、掘り返してみた。少し掘るとぐらぐらして、あまり根が張っていなかったようである。しかも、こぶを発見。まあ、芽も葉も少なく花付きもそれほどよくなかったので「やっぱり」という気もする。
水で土を流してみると、根頭癌種病である。
何とか再生できないかと思ったが、これもこぶが台木近くにありこぶをとると根がなくなってしまう。元気のよい根もなさそうなので、泣く泣くお別れを決断。シャリファアスマは作出元のデビッド・オースチン社では取り扱い終了であり、もう入手できないかもしれず、悲しい。
ジュード・ジ・オブスキュア 元気がないと思ったら
ジュード・ジ・オブスキュアも怪しいので掘り返してみると、こぶを発見。根頭癌種病である。なかなか大きくならなかったのは、やはりこういうことだったのか。
ジュード・ジ・オブスキュアも台木近くに癌腫があり、とると根がなくなってしまうので、お別れ。残念だが、こちらはまだ買うことができるので、あきらめはつく。
この後、ムンステッドウッドも掘り返してみたら、ムンステッドウッドも根頭癌種病だった。癌腫ばっかりで、なんか、もう、がっくりである。
癌腫が完治することはないから廃棄した方がよいといわれているが、ムンステッドウッドはこのまま少し様子をみてみることにした。だめでもともと、だめならこれも香りが気に入っているのでまた買おうかと思う。
レディエマハミルトンとセプタード・アイルも、夏以降あまり元気がなかったので気になるが、芽の動きが早いので、もうこの春はこのままにしておく。
大苗や鉢苗で買ったバラは、植え替えのときも根鉢を崩さないので、癌腫に気づきにくい。しかし、同じように世話をしていても目立って調子が悪い株は、結局、わりと初期から根頭癌種病だったのかなという気がする。
花柄切りや剪定で同じ剪定はさみを使っていたので、他のバラにも根頭癌種病の原因となるウィルスが感染しているかもしれないが、仕方がない。癌腫の原因ウィルスは、それほど強いウィルスでもないという話もあるので、土壌環境や株をなるべくよい状態に保つようにして、ウィルスに負けないようにしたい。