ローゼンドルフシュパリースホープ Rosendorf Sparrieshoop 1988年 ドイツ KORDES
淡い桃色の波打つ花弁
桃色で花弁の縁がやや濃い色の房咲きのバラである。遅咲きで花期が長く、花持ちもよい。
香りに関する記述はあまりみないが、実際、これまでのところ香りは感じられない。
初めてのバラの1つ
2016年6月に、最初に購入した6株のバラの1つ。ザ・ローズショップのインターネット販売サイトで購入。
最初のバラ選びの際は、
美しく病気に強いバラ 選りすぐりの200品種と育て方のコツ(別冊NHK趣味の園芸) 2009年11月 NHK出版
を参考にしたのだが、ローゼンドルフシュパリースホープもこの本に掲載されており、ほぼ条件面から選んだバラだ。
北東角の日陰の時期が長い場所に植えるバラを検討しており、耐陰性と耐病性が比較的強く、四季咲きでつる性のバラというと、かなり選択肢が減ってしまったのだ。花型や色合いは、好みとは少しずれる。
パレードもよいかなと思ったのだが、耐陰性が強くないというような情報もあったので断念した。
購入後翌春まであまり成長せず
2016年6月に購入後、予定していた場所に地植えした。しばらく葉も少なくあまり成長しなかったのだが、植えてすぐだからこんなものかなと思っていた。そうこうするうちに、秋になり、10月頃から2月頃の太陽の低い時期には植栽場所はフェンスの陰で殆ど日陰になってしまった。
そのせいかどうか、植えた頃と殆ど変わらないままの時期が続いた。見ても変化がないので、「割り箸のようなままで大丈夫かな。別の場所に植え替えた方がよいかな。」、「だめそうならやめてしまって、他のバラにしようか。」などと考えていた。
このように薄情にも早々にあきらめて別のバラを検討していたら、2017年の春になり、突如目覚めたのだ。新芽が出てきたなと思うと、すごい勢いで立派なシュートが伸びてきた。
あれよあれよという間に、見違えるように大きくなった。
成長してくると、評判どおり病気にもかからず、蕾もたくさんついて、花弁がヒラヒラした桃色の花が房咲きになった。つやのあるしっかりした葉は、葉の裏から食べる小さな黄緑色の幼虫(ヨトウムシの若齢?)がつくことがあるが、病気には本当にかかりにくい。
3年目の2018年は大きく成長
2018年の2月に冬剪定と誘引をし、2018年はまた一段と成長した。もう最初の割り箸のような面影はどこにもない。
一番花の開花は5月7日頃と、咲き初めは他のバラとそれほど変わらなかった。最盛期は遅めで他のバラの一番花が終わってからも随分長い間咲いていたが、隣のルージュピエールドロンサールも遅めだったので、あまり違和感はなかった。
正直にいえば他のバラの方が好きだが、これまた正直にいえば、バラが増えて手が回らない部分もあるので、手のかからないローゼンドルフシュパリースホープのようなバラもあってもよいかなという気もしている。
家の裏手にあたる場所でメインの庭よりも行く頻度が低いが、バラがあると寂しい雰囲気にならなくてすむし、病気知らずで花持ちもよくて助かっているのである。
2018年6月に、長野県中野市の一本木公園のバラまつりを見に行ってきたのだが、公園内だけでなく周辺の道路沿いにも多くのバラが植えられておりバラの街であった。植えられているバラに時々ローゼンドルフシュパリースホープがあり、美しい姿を見せていた。やはり、病気に強く四季咲き性が強いので選ばれたのだろうと納得した次第である。
咲き初めは本当に美しいので、総合的にはオススメできるバラだと思う。
暖地では大きくなり、花付きもよく見事なので、せっかくなら大きく育てられる場所に植えるのがよいだろう。
バラの村シュパリースホープ
このバラの名前は、作出したコルデス社の所在地、シュパリースホープ村からとられている。バラの村シュパリースホープ。コルデス社のこのバラに対する自信と愛情が感じられる。
素朴な雰囲気もある、優美なバラである。