秋雨の前にバラの薬剤散布

噴霧器
噴霧器

今年は梅雨明けから連日の猛暑で、バラにとっても厳しい夏であった。

気温が35度前後の日が続くと、病気の症状はある程度おさまるのか、ずっと症状が出ていたマルクアントンシャルポンティエとルドゥテのウドンコ病も夏の間は出ていなかった。

アブラムシとアザミウマとチュウレンジハバチは夏の間は見かけないが、コガネムシとクロケシツブチョッキリは数は減るもののしつこくい続け、夜な夜な現れるヨトウムシに新芽や葉を食べられる。見つけ次第捕殺するが、なかなか完全には退治できない。ハダニの被害はあまりない。

病気も害虫も減るものの、晴天続きであまりの暑さに地植えのバラも水切れになったものもある。ジャクリーヌデュプレやウォラトンオールドホールなど、多くの葉が落ちてしまった品種もある。成長も夏の間はほぼ止まっている。

夏の終わり

バラ栽培の本によれば、真夏の気温が高い時期は病気の症状はいったん収まり、薬害もでやすいので薬剤散布は控えた方がよいようだ。秋になると秋雨と気温の低下でひそんでいた黒星病が出てくるので、症状が悪化する前に早めに薬剤散布により防除するとよいらしい。

昨年2017年は、8月から9月にかけてあまりに雨がちだったので、薬剤散布のタイミングを逸してしまった。まあ仕方がないとのんびりしていたら、気づいたときにはウォラトンオールドホールを筆頭に多くのバラに黒星病が出て葉を落としてしまった。

昨年の黒星病大発生に懲りて、今年は薬剤散布のタイミングをうかがっていた。台風21号の接近で9月に入ると天気が悪いようだったので、その前の8月末に薬剤を散布することにした。前回の薬剤散布は梅雨の合間の6月だったので、約2カ月半ぶりである。

今回はダコニールとベニカRの乳剤。少し黒星が出てきた株があるので、サプロールと迷ったが、前回はサプロールだったのでダコニールにしてみた。あまり効かなければ、次回はサプロールにしようかと思っている。コガネムシとクロケシツブチョッキリがいたのでベニカRを混ぜてみたが、カマキリがいたのでやめておけばよかったかもしれない。カマキリは大事にしているので、後悔している。

作業の手順や所用時間

薬剤散布は、晴天で風のない日がよい。

水分不足だと薬害が出やすいらしいので、まず水やりをした。花柄切りと、フロリバンダ系の品種は夏剪定もしておいた。

噴霧器と薬剤を用意し、1リットルの計量カップに水を少し入れる。計量スポイトなどで展着剤と薬剤を量って計量カップに入れ、水を足してよく混ぜ、噴霧器に入れる。噴霧器に水を足して、よく混ぜて、レバーを上下して圧力をかける。薬剤の希釈倍率は説明書どおりにしている。

用意した薬剤水溶液は、4リットルである。バラは25株以上あるが、まだ小さい株も多いので一応これで足りる。昨年はどのバラも今年よりも小さかったので、最後から2回目くらいまでは2リットルで足りており、噴霧器も小さいものを使っていた。昨年の最後の薬剤散布以降は4リットルにしているが、来年、株が大きくなったら増やさなければならないだろう。

噴霧開始。道に面したフェンス沿いに植えたバラに噴霧するときは、通行する人や車がないことを確認して行う。隣家との境に近いところも、噴霧には気を遣う。ノズルの先を上向きにして、葉裏からまんべんなく噴霧する。

長袖長ズボン、頭は布で覆い、マスクに手袋姿なので、夏はひどく暑いがしばらくの我慢である。ただし、熱中症には注意が必要だ。猛暑日や体調不良のときはやめた方がよい。体調第一である。

作業着に着替えて、花柄切りと水やりをし、道具や薬剤を準備して、全部のバラに薬剤散布し、道具を洗って片付けるまで、1時間半かかった。前日までに花柄切りを済ませてあれば、15~20分くらいは短縮できると思う。

噴霧器 計量カップ スポイト

噴霧器 計量カップ スポイト

バラが少なくても、バラの株数が多く株が大きくても、噴霧器1回分の薬剤水溶液を作ったり、片付けたりする手間はあまり変わらない。花柄切り、水やり、薬剤の噴霧は、株数が多く株が大きいとそれなりに時間がかかるし、噴霧器2回分になるとその分手間が増える。

予報どおり9月に入って降雨続きなので、薬剤散布をしておいてよかった。

うっかりバラを増やしてしまい、世話が大変だと思うこともあるが、薬剤散布に関して言えば、やったことがないときに考えていたよりは大変な作業ではないと感じている。2、3回やって慣れたら、準備や作業の手際もよくなってきた。

夏の間あまりに暑くてバラの世話もおろそかになっていたが、最低限のことはできたようだ。秋バラが楽しみである。

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