英会話教材 ネイティブイングリッシュ 感想

今回は、英会話教材「ネイティブイングリッシュ」の感想。

数年前に、久しぶりに海外旅行(行き先はアメリカ)をする前に、少しでも英語に慣れようと購入し、3週間ほど集中して聞いていた。はたして、効果は。

価格、内容など

価格は、税抜29,800円(2020年2月現在。税込32,780円)。

Native English 

  • 教材テキスト 1冊(192ページ)
  • Listening CD 計6枚
  • Spieaking CD 計6枚
  • ニュアンス解説CD 計3枚
  • 英語(ナチュラルスピード)CD 計3枚

特典 Native English Business

  • 教材テキスト 1冊(32ページ)
  • Listening CD 2枚
  • Speaking CD 1枚
  • 英語(ナチュラルスピード)CD 1枚

Native English Business はビジネスシーン向けの会話集で、「特典」とあるが、これも含めてのセット内容と考えるべきだろう。

私はリスニングCDを中心に聞き、ニュアンス解説CDなどあまり聞いていないCDもあるが、テキストの英会話フレーズの内容も網羅的でかつコンパクトにまとまっており、内容的にはまあまあの情報量と使いやすさだと思う。少なくとも、損したという気持ちにはならなかった。

聞く前のレベル

それまでの英語の学習状況としては、受験勉強としての英文法、単語の知識、英文読解力はあるものの、留学もしていないし、TOEICも受けていない。

英会話の学習としては、NHKのラジオ講座やテレビ講座を気が向いたら視聴していた程度で、ほぼ何もしていない。普段、英語を話す機会もないので、話そうとしても「何も浮かばない」という状態であった。

英語教材は、夫が持っていた、「イングリッシュアドベンチャー」の「コインの冒険」を聞いてみたことはあるが、オーソン・ウェルズの声が苦手だったのと、ストーリーにあまり興味が持てなかったのと、英会話力には直結しないようだったので少し聞いただけでやめてしまった。

ネイティブイングリッシュが、ほぼ初めての英語教材といえる。

感想

ネイティブイングリッシュは、主に仕事の行き帰りに電車で聞いていた。英語のフレーズのほかに日本語訳のフレーズも流れるので、意味が分からなくなって途中からぼんやり聞き流すということもなかった。また、会話は、「あいさつ・自己紹介」、「日常会話」、「ホテル・飲食店」、「乗り物」、「観光」、「トラブル」と、場面ごとに分かれており、使いそうなフレーズが多かったこと、難しい表現や単語は使われていなかったこと、少し単語を変えて使えそうなフレーズも多かったこと、テキストがよくまとまっているのがよかったと思う。

最初の頃は、音としてはある程度聞き取れるのだが、アクセントやイントネーションに慣れていないせいで、何と言っているのか分からないという部分もあったのが、日本語訳を聞いたりテキストを見たりして英文が分かると、言葉として聞き取れる部分が増えていった。

「二段階スピード」については、再生スピードが変わるのと人が速く話すのとではやはり違いがあるので、すごく効果があるとまでは感じなかった。しかし、ゆっくりと聞き取りやすいだけの教材だと速さに慣れないし、英語のニュースなどは速くて聴き取れなくてあきらめてしまったりするので、聞かないよりはよかったようだ。

教材を聞いていないときは、基本のフレーズや少し単語を変えてみたフレーズを頭の中で再現してみたり、家で声に出して言ってみた。英会話に限らず、自分が理解した(つもりの)ことをアウトプットする作業は、知識を定着させるためには重要である。

このように教材を聞き、フレーズを口に出して言ってみているうちに、「英語で話そうとしても何も浮かばない」状態から、「断片的にでも英語が浮かぶ」、「ごく簡単なフレーズならなんとか声に出せそう」といった状態に少し変化してきた。

何より、聞いているうちに、少し会話ができそうな気分になってきたのがよかった。

旅行では

実際に旅行中にどうだったかというと、たいして話せたというほどではないが、何もやらない状態よりもかなりマシで、ある程度役に立ったと思う。

まず、到着した空港で、入国手続にすごく時間がかかり、まさかの国内線への乗り継ぎ失敗という事態になった。夫は学生時代から英語教材を聞いたり、仕事で使う機会もたまにあったりして、英会話力は私よりもあるのだが、持っていったネイティブイングリッシュのテキストの「飛行機トラブル② トランジット失敗」の場面のページを私が見ていると、「ちょっとそのテキスト見せて」と言ってきた。窓口でのスタッフとのやりとりは話が発展していくので、テキストのフレーズだけでは足りなくなるが、不安と動揺の中で、とっかかりとして役に立ったようだ。

教材の話とは関係ないが、そのとき対応してくれた航空会社のスタッフがテキパキして親切な人だったので、本当に助かった。乗り継ぎ失敗の方も、混んでいる時期でどの便も満席でキャンセル待ちしかなかったが、幸いその日のうちに乗り継ぎができたのでホッとした。

また、その後も、夫と離れて行動しているときに、店の人と簡単なやりとりをしたり、何かでちょっと困っていたときに話しかけてくれた人に返答ができたりした。たいした会話ではないが、「何か言えた」のは、自分としてはかなりの進歩である。

浮かんだ単語や表現が多少不完全でも、何も話せないよりはよいし、相手が聞きとろうとしてくれる気持ちなら、通じるものだと思った。

「あいさつ・自己紹介」、「日常会話」の場面のフレーズなど、観光旅行ではあまり使わないかと思ったが、「どこから来たの?」から、「ここのこれこれに興味があって見に来た」のような日常会話的なやりとりになったりもしたので、どの場面の会話表現もいつ役に立つか分からないものだと思った。

その後

その後はというと、普段は英語を話す機会がないので、海外旅行をする機会があったらその前にちょこっと聞く程度である。

しかし、日本にいても、外国からの旅行者に道を聞かれることもあったりする。そのようなとき、片言でも前向きに対応するようになったので、英会話の苦手意識が少しは減ったようだ。

まとめ

「ネイティブイングリッシュ」は、私のような「英語のフレーズが何も浮かばない」、「英語で話そうとすると言葉がでない」というレベルの人には、そこそこ役に立つし、使いやすい教材だと思った。ビジネスの方のCDとテキストも聞いてみたが、実際に使えそうなフレーズも多く、今のところ機会はなさそうだが、ビジネスシーンでも最低限の役には立ちそうである。

「少しは話せる」、「英語らしい、その場にふさわしい表現をもっと知りたい」、「最初のやりとりは問題ないが、会話が展開していったときに対応しきれなくなる」というレベルの人には、ものたりないかもしれない。夫に聞いてみると、「悪くはないけど、特に感想はない。」という反応だった。

私のように、「何も浮かばない」というレベルだと、いきなり英会話スクールやオンライン英会話などもハードルが高いので、「日常よく使うような最低限の表現は何とか思い浮かぶ」という程度までもっていくにはよいのではないかと思う。

集中して聞いていた期間は約3週間、時間としては平日の朝夕30分ずつくらい、CD全部を何度か繰り返し聞き、テキストも読んでいた。推奨スケジュールよりは短期間の利用である。「1日わずか6分、テキストいらずの学習法」という宣伝文句は、少し大げさに感じるが、目的や自分の時間の都合に合わせて使えばよいだろう。

他の教材は使ったことがないので比較できないが、自分には役に立ったと思っている。

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