2019年~2020年の冬は暖かい日が多かったので、年明け早々から剪定・誘引作業を始め、ほぼ1月中に済ませた。特に、誘引は、芽が出始めると作業中に芽がとれることがあるので、早めにした方がよさそうだと思ったのだ。
壁面に誘引しているバラは、ロココ、アルテミス、ジャクリーヌ・デュプレ。フェンスに誘引しているバラは、ルージュピエールドロンサール、ローゼンドルフシュパリースホープ、オデュッセイア、テスオブザダーバヴィル、スピリットオブフリーダム、バレリーナである。
ロココ
2016年に購入したロココ。コガネムシの幼虫に根をくわれたために、地植えにしてしばらくは元気がなかったが、昨年はよく伸びた。系統は、S(シュラブ)と表記されていることもあるが、日本ではCL(クライミングローズ)扱いのようだ。
上方によく伸び、今は長い枝で4~5mはあるだろうか。枝が太くトゲも大きくて鋭いので、作業はしにくい方である。枝はある程度しなやかだが細かな誘引はできず、こちらの思いどおりにというよりは、枝の行きやすい方向に沿わせて、できるだけ寝かせて留めていった。
放っておくと上の方に伸びて、枝先に花が咲くので、あまり見ばえがよくないし、花数も減ってしまうので、昨年よりも枝を倒してみた。
作業は1月初めだったが、写真は3月のもの。もうかなり芽が出てきた。昨年は蕾がクロケシツブチョッキリにやられたりして、花数が今一つだったが、今年はどうだろうか。
アルテミス
アルテミスは、2017年1月に購入。初期生育がよく、育てやすかった。あまり横に張らず上へ上へと伸び、昨年2019年は花付きもよかった。
太くて元気そうな枝から順に誘引し、元気のない枝や、うまく配置できない枝は切ったが、枝が多かったので昨年よりも悩まなかった。
ルージュピエールドロンサールルージュピエールドロンサールは、枝が太くて、誘引が大変である。これも放っておくと上の方に伸びるが、枝が若いうちなら少しは寝かせられるので、あまりに太い枝は早めに少し寝かせてクセをつけておくようにしている。
寝かせた枝から伸びる枝も結構長くなるので、昨年はあまり格好よくならなかった。しかし、他にあまりやりようもなかったので今年も同じような仕立て方になってしまった。
これも、作業は1月に行ったが、写真は3月のもの。もう大きくなり始めた葉もある。花は非常に美しく、花数が増えてきたので、今年も楽しみである。
ローゼンドルフシュパリースホープ
ローゼンドルフシュパリースホープも、丈夫で生育もよく、花も繰り返しよく咲く。
枝もしなやかで、誘引しやすく、扱いやすい。
しかし、どんどん大きくなるので場所が足りず、ルージュピエールドロンサールを優先することにして、剪定で少し小さくしてみた。バラが大きくなってきたので、バラの間に植えていたユーカリも切ってしまった。
これも写真は3月に撮ったもの。右の方から伸びている枝はルージュピエールドロンサールの枝。
ローゼンドルフシュパリースホープはかなり小さくしてしまったが、とにかくよく伸びるのでまた大きくなると思う。
テスオブザダーバヴィル
テスオブザダーバヴィルも2017年に購入、地植えした。生育旺盛というほどではないが、場所に合った大きさに育ってきて、花付きもよくなってきた。
枝はしなやかで思い通りに曲げやすいが、トゲがびっしりで枝を持ちにくく、その点では作業しづらい。
昨年は、春にバラシロカイガラムシがついてしまい、歯ブラシでこすり落としたが、秋にも幼虫がいて、まだ少し残っていると思われるので、油断はできない。
オデュッセイア
オデュッセイアも枝が太めで、あまり細かい誘引はしづらい。上の方に伸びるので、オベリスクやポールに沿わせるような誘引が向きそうだが、植えてある場所のフェンスが低めなのでかなり倒して誘引している。
昨年は、倒した枝から出た枝によく花が咲いた。花径も少し大きくなってきて、最初は分からなかった香りも感じるようになってきた。生育はゆっくりめのようだが、段々力をつけてきていると思う。
スピリットオブフリーダム
スピリットオブフリーダムは、一昨年2018年に根頭癌種病を発見し、こぶを取り除いて様子を見ていたところ、昨年はよく伸びて大きくなった。
枝も増えて、花もよく咲き、今あるバラの中では一、二を争う勢いである。今年も、芽がたくさん出ているので期待している。
ジャクリーヌ・デュプレ
ジャクリーヌ・デュプレは、壁際に支柱(ローズスタイリスト)を立てて誘引してある。昨年に続き、今年も、枝先を整理して、新たに伸びた枝を誘引する程度で済んだ。枝はしなやかで曲げやすい。
一番花は毎年よく咲くが、その後の成長が今ひとつなので、今年はもう少し充実してほしい。暑さにあまり強くないようにみえるので、本当は、もう少し涼しい場所に植えた方がよかったのかもしれない。植栽場所が限られているので、なかなか難しい。
バレリーナ
後から植えたバレリーナも、昨年、何本もシュートが出て、枝が増えてきた。
最初は左右方向に扇形のように誘引したが、右側の枝は駐車場で邪魔になりそうだったので、主に左の方に枝をもってくるように誘引し直した。
バレリーナは、枝はしなやかでトゲも少ないので、今のところ誘引しやすい。ただ、この調子で枝が増えて大きくなると、将来的には結構大変そうだ。
誘引作業は試行錯誤
誘引作業については、バラの育て方の本を見ても、種類も枝ぶりも少し異なるので、毎年試行錯誤である。
幸い、誘引するようなバラは大概よく伸びるタイプなので、多少失敗したと思っても、次の年にやり直せばすむようだ。
何度かやっているうちに慣れてくるようで、昨年よりも、悩む時間は短くてすんだ。最初の頃は、細い枝ももったいなくてなかなか取捨選択できなかったが、だんだん、充実していない枝や、うまく配置できないような枝は、ばっさり切れるようになってきた。緑色で細めで芽の少ない枝は、結局花もつかず葉もあまり出なかったりということが多いし、新しい元気な枝も出るので、元気な枝を活かした方がよいようだ。