2020年の梅雨は大雨で各地に水害が生じた。東京でも、5月以降曇りで湿度の高い日が多く、7月は晴れの日が殆どなくて、こんな梅雨は初めてだと感じた。梅雨が明けると、今度は、猛暑で涼しい時間帯がないほどの日が続き、参ってしまう。
こんな気候なうえ、たまに晴れた日もスケジュールが合わず、5月頃から8月下旬まで、バラの花がら切りも薬剤散布も害虫退治もおろそかになってしまった。
今年はチュウレンジハバチが多く、ゴマダラカミキリも時々見かけて捕っていたのだが、昨年のテッポウムシ(ゴマダラカミキリの幼虫)の被害にもかかわらず、今年もテッポウムシ対策の薬剤散布をしていなかった。蚊と雨と猛暑は、本当に困る。
そんなわけで、今年もテッポウムシの被害にあってしまった。
テッポウムシの被害
最初に気づいたのはヘレンに出ていた木屑で、その後、注意して見ていると、マルクアントンシャルポンティエ、テスオブザダーバヴィル、レディオブシャーロットに木屑発見。アブラハムダービーとスピリットオブフリーダムとアイスバーグもあやしい。
テッポウムシ対策の殺虫剤の定番といえば、住友化学園芸の園芸用キンチョールE 。
専用の細いノズルをテッポウムシの穴に差し込んで殺虫剤を注入することができる。近所のドラッグストアや小さいスーパーマーケットだと置いていないことが多いが、ホームセンターやインターネット通信販売などで買うことができる。
木屑が出ていたバラは、テッポウムシの穴を探して、キンチョールEを注入。
その後、ヘレンはとりあえず被害がおさまっているが、マルクアントンシャルポンティエやレディオブシャーロットは、また木屑が出ていたので、油断はできない。他のバラも含めて経過観察中である。
キンチョールEのノズルが詰まった(汗)
さて、テッポウムシ退治に一所懸命のときにあせったのが、キンチョールEのノズルが詰まってしまったこと。
レディオブシャーロットの木屑が出ていた穴に注入しようとして、ボタンを押したのに、薬剤が出てこない!
ノズルをよく見てみると、先の方が詰まっている。テッポウムシの穴に深く挿そうとして動かしているうちに、木屑が入ってしまったようだ。
スプレーのボタンを押して、噴出の勢いで詰まりがとれないかとやってみるが、ボタンが押せないほど固く詰まっていてだめだ。
ノズルの穴に何か差し込んでみようと、ボタンからノズルを外してみたものの、何しろノズルが非常に細いので、穴に入りそうなものがなかなかない。やっと細いワイヤーを見つけて、差し込んでみた。
ところが、先の方が固く詰まっていて細いワイヤーでは詰まったものを押し通せない。もう少し太いワイヤーはないかと思ったが、すぐには見つからず、どうしたものか。
焼いてみたら詰まりがとれた!
夫の発案で、ワイヤーの先をターボライターで焼いてみたところ、詰まった物が燃えて煙が出るのが見えた。その後にもう一度ワイヤを入れてみると、すっと先まで通ったので、よかった。
もとどおりノズルを戻すと、また使えるようになって、ホッとした。
詰まったのが木屑なら、焼けば穴が通るようだ。
使うのはノズルが冷めてから!
私は、ノズルをボタンからも外してあれこれやってみていたので、ノズルの先を焼いた後、ボタンに取り付け直している間にノズルが冷めた。
しかし、ノズルをスプレーに付けたままライターなどであぶるのは、スプレーが熱くならないよう注意が必要だ。また、ノズルをボタンごとスプレーから取り外してライターなどであぶったときは、すぐにスプレーに取り付けられるが、使うのは、ノズルが十分に冷めてからにしないと危ない。スプレーで噴射した殺虫剤に火を付けて、繊維工場が全焼した事件もあるので、火の取り扱いには十分に注意が必要だ。
キンチョールE は1000円以上するので、ノズルがだめになっただけで新しく買うのはできるだけ避けたい。気をつけてはいるが、ノズルをなくすこともあるので、ノズルだけ別売りしたり、最初から予備をつけたりしてくれるとありがたいのだが。