ウィリアム・モリス William Morris 1998年 イギリス David Austin
台風にも負けず
今年2018年は秋雨と台風でどのバラもダメージを受けた中で、ウィリアム・モリスは比較的耐えた方である。
そうはいっても、9月には黒星病が出たし、9月末の台風24号ではアーチごと傾いたりせっかく伸びたシュートが折れたり花芽が飛んでいってしまったりした。
下の画像は、アーチが右側に傾いている様子。脚はモルタルで固めてあったのだが、左の脚が浮いて盛り上がってしまった。
台風24号の後の庭の様子には本当にがっくりして、今年は秋バラはだめだったなあとあきらめの境地でいた。
が、しかし。
10月に入り気候が安定して、晴れた日が続くと、ウィリアム・モリスは再び新芽を出し始めた。こういうとき、ウィリアム・モリスはなかなか頼もしい。元気いっぱいというようにも見えないのだが、地道に成長してくれる。黒星病が出ていても、その割には葉を落とさず、どんどん花芽もつけてくれるのだ。
10月下旬には、これなら秋の花も見られるかなと期待がでてきた。気温が低くなると、花芽がついてから開花までの期間は長くなるので待ち遠しいが、バラ自体は10月くらいの気温の方が調子がよいようで、順調に蕾が膨らんでくる。ヨトウムシは9月に大量捕殺し、クロケシツブチョッキリも捕殺を続けて11月に入るとあまり見かけなくなったので、虫の被害も少ない。
待望の開花!
10月の末から、少しずつ咲き始めた。10月も11月も薬剤散布はしていた。
最初の開花から、次の開花まで時間がかかる。
雨の後。
うっとり。
秋の光の中でふんわり咲いている。
お見事。
11月下旬になると多くの蕾が開花し、もう秋というより冬だが12月初め頃は大変見事だった。
複雑な色合い。
房咲き。
ウィリアム・モリスとは別人みたい。
こういう色合いも好きだ。
花数も期待以上であり、我が家のバラでは、秋によく咲いた方だ。黒星病は治っておらず、12月初めになると10月に新しく出た葉にも黒星がでてきたが、そんなには目立たない。
秋の花は、春よりも色が濃く、しかも1輪ずつ微妙に色合いが異なる。春はアプリコットの色合いが強かったが、秋はサーモンピンクに近い色や、青みが強めの色合いもあり、また咲き進むにつれて色の変化もあって飽きない。花も大きく整っており、アーチの上から重みでうつむいて咲くのが美しい。咲き初めから終わり頃まで、ついつい見とれてしまう。
2年目の今年は1年目より、春も秋もずっと見事だった。
デビッド・オースチン・ロージズ社では、ウィリアム・モリスほか、2000年頃までの作出の人気品種がいくつかカタログ落ちしてしまって残念だ。しかし、ウィリアム・モリスは、2018年春のバラまつりの苗販売コーナーでも見かけたし、2018年秋の時点でも販売しているサイトがあったので、ちょっと嬉しかった。