テス オブ ザ ダーバヴィルズ Tess of the D’Urbervilles 1998年 イギリス David Austin
迎えて初の春の開花!
ゴールデンウィーク前半に出かけていたら、帰宅した4月30日には何輪も見ごろを迎えていた。大輪で色合いも美しく、近くで見ても、少し離れてみても見ごたえがある。花持ちはよい方だが、まだつぼみがそれほど多くないので、今を楽しみたい。
クリムゾンレッドのディープカップ咲きの花。開いてすぐの、花弁が重なっているっている頃はうっとりするほど美しい。咲き進むと花弁が反り返ってくるが、それも十分魅力的である。咲き始めから終わりまでの変化は、カップ咲きのバラの大きな魅力の一つだと思う。
香りは中香とされているが、今のところ香りの印象はあまりない。
成長はゆっくりめ
2017年6月、一番花が終わった頃に、近所のガーデンショップで大苗を購入。庭の南側フェンス沿いに地植えした。南側だが隣家の陰になるので日照はあまりよくない。昨年はシュートが1本伸びたものの、葉も少なめで、秋の花も1つか2つだった。1年目からぐんぐん伸びる品種もあるが、テスはじっくり成長するタイプなのかもしれない。植栽場所の日照も少なめなので、その影響もあるのだろう。植栽場所の条件があまりよくないことを考えると、耐病性はある程度高そうだ。
昨年は動きが乏しく少し気になっていたが、今年の春は芽吹きもよく、葉も元気、つぼみも大きく、力がついてきた。
我が家では木製のルーバーフェンスに誘引している。葉が多くないタイプなので、フェンスに誘引する場合は、ラティスなど見えても背景になるタイプのものがおすすめだ。シュートはつる性が強く、S字にも誘引しやすい。ポールやアーチにも沿わせやすいが、個人的にはフェンスの方がテスの個性が現れるような気がする。
返り咲き性は?
1年目の様子では何ともいえないので、一番花後の成長ぶりを記録していきたい。
名前はトマス・ハーディの小説から
テス オブ ザ ダーバヴィルズの名は、トマス・ハーディの同名の小説にちなんでいる。ハーディの小説はわりと好きだが、読後感が重いものが多い。テスもストーリーは悲劇的だが、美しく、清純な魂を持つヒロインはバラのイメージとも重なる。1979年公開の映画「テス」を見た人は、ヒロインを演じたナスターシャ・キンスキーの美しさを思い起こすかもしれない。
イングリッシュローズには、他にもトマス・ハーディの小説からとった名のバラ「ジュード ジ オブスキュア」がある。我が家にも植えてあるが、こちらの一番花は5月2日の時点でまだ咲いておらず、開花が待たれる。