年末年始にかけて、宮城県の秋保温泉に行ってきた。
秋保工芸の里の独楽(こま)屋さんで買ってきた独楽がなかなかよい。
お正月には独楽回し
息子が、あるときからけん玉や独楽(こま)に興味を持つようになった。学童クラブにけん玉や独楽があり、遊んでいる子がいるからだろう。
一時期はけん玉の練習に余念がなかった。身体の使い方やコツが分かると、上達が早く、見ていて驚いたものだ。すごい技はまだできないが、ある程度できるようになって満足したのか、最近は少し熱が冷めたようだ。
独楽で最初に夢中になったのは、逆立ち独楽。これは、回っている途中で上下逆になって回り続ける独楽。うまくやると、逆立ちしてからも長く回り続ける。以前、百均にあったのを買ってみたのだが、買ってしばらくはそれほど興味を示さなかった。NHK Eテレの「ピタゴラスイッチ」で見てから、急にやる気になった。
その後は投げコマ(缶ゴマ)。初めは紐をうまく巻けずイライラして、「巻くのやって」と言ったりしていたが、これもすぐに上達してきた。上級生や、学童指導員で上手な人がいろいろな技をするのを見て、「誰々はこんなことができるんだよ」と、家で興奮気味に話をしてくれる。
こういう遊びをするようになって、手の使い方が上手になってきた。上手になりたくて練習するようにもなったし、上手な人のやり方を見て真似をすることでコツが分かるようにもなったようだ。以前は、もっと不器用だったし、もっと根気がなかった。
秋保温泉の近くに独楽を作っているところはないかなと探してみた。すると、温泉街から車で5分ほどのところに「秋保工芸の里」という場所があり、染色工房やこけし工房など9つの工房がある中に、独楽工房もあったのだ。
江戸独楽 御独楽處廣井 おんこまやひろい
年末年始なので休みかもしれないと、電話で問い合わせたところ、営業しているとのこと。
行ってみると、こじんまりした店内は展示の独楽が多く、売り物の独楽はカウンターの上のかごに入っていた。あれこれ見ていると、奥から店のご主人が現れた。かなりの年配だ。
「投げ独楽」は試せなかったが、紐を巻き付けて投げて回すコマ。
「絵描き独楽」。いろいろな絵が描いてあり楽しい。
店主曰く、落としたり乱暴に扱うと芯がずれてきれいに回らなくなるとのことだったので、気をつけて回してみる。色も形もとてもきれいで、見とれてしまう。
大き目の傘のような「もみこま」は両手のひらをすりあわせるようにして柄を回す。「ゆっくりすりあわせる方がよい」と教わったので、何度かやってみた。たしかに、ゆっくり丁寧に回す方がきれいに長く回る。
柄の先のつまみのような部分が回るようになっている「糸引きコマ」は、くびれた部分に糸を巻いて、つまみを持って糸を引っ張るとのこと。やってみると非常に安定して回る。
百均で買ったのが家にもある「逆立ちコマ」もあった。少し大き目。
一番小さい「まめコマ」は柄をつまんで回すのだが、ピンと立って高速で回り小気味よい。
迷ったが、もみこまと、糸引きこまと、逆立ちコマを1つずつと、まめコマを2つ買った。
店内にはほかにもいろいろ展示されている。非売品も商品もあるが、独楽なのか?というものもある。もっと話を聞いてくればよかった。
今年2019年は亥年。商品なら買うとよかったかも。
家に帰ってから買ってきた独楽を回してみた。単純な遊びだが、回すのも見るのも楽しく、やっていると夢中になる。回っているのを見ていると無心になり、頭が休まるような気がする。
息子は糸引きコマがお気に入り。
逆立ちこま。
そろい踏み。きれいに回るので、写真に撮ってもあまりぶれない。
秋保温泉に行くことがあったら、秋保工芸の里、御独楽處廣井(おんこまやひろい)にも是非お立ち寄りを。